超拡散《「南京虐殺」否定本を撰ぶ作法》【フリージャパンウオッチ】

水間氏は真面目にたったの4冊で南京事件を「なかったこと」にできると思っているのでしょうか?冗談きついですねぇ(笑)
だいたいにして、「南京大虐殺まぼろし」では、「中国側に、軍民合わせて数万人の犠牲者が出たと推定される」と書いていて、必ずしも南京事件を否定しているものではありません。

たぶん水間氏はご自分の紹介した本もまともに読んでいないと思われます。

ネットでもっと真面目に研究されている方は何人もいます。せめてこのあたりから読んでいただきたいですね。

南京事件 初歩の初歩
http://www.geocities.jp/yu77799/nankin/shoho.html

 【引用ここから】
http://mizumajyoukou.blog57.fc2.com/blog-entry-617.html

●超拡散《「南京虐殺」否定本を撰ぶ作法》

■「南京虐殺」否定の調査・研究は、1980年代で90%以上終わっていたのですが、中国と反日サヨクの策略に載せられ停滞していた時期がありました。

★資料として価値のある図書は、多くの読者の支持があり、単行本が文庫化されてます。
忙しい現代人には、南京のすべてが分かり、持ち運べれる「文庫本」が最適です。

南京大虐殺」を否定する図書で、上記条件を満たしているものは下記の三冊しかありません。

◆鈴木明著『「南京大虐殺」のまぼろし』(1973年;文藝春秋)→『「南京大虐殺」のまぼろし』(1983年;文春文庫;絶版)

田中正明著『南京事件の総括』(1987年3月7日;謙光社)→『「南京事件」の総括』(2007年;小学館文庫)尚、2007年6月時点で必要な史料は追加されています。

◆阿羅健一著『聞き書き 南京事件』(1987年8月15日;図書出版)→『「南京事件」日本人48人の証言』(2002年;小学館文庫)尚、新しい証言も追加されています。

以上3冊。

これら3冊の研究成果と、「南京大虐殺」問題を終結させた「国際連盟議事録」全文を収録し、英文と和文を併記した「南京大虐殺」粉砕の最終兵器として出版されたのが、『南京の実相』なのです。

※「『南京の実相』を国内外のメディア 図書館等に寄贈する会」
代表 水間政憲;ネットだけ転載フリー
http://mizumajyoukou.blog57.fc2.com/?mode=m&no=591&cr=c9457bfa10513f899f0cb36c2f93e5e6

 【引用ここまで】

真面目に南京事件を知りたい方は、このあたりのサイトが参考になると思います。

南京事件 小さな資料集
http://www.geocities.jp/yu77799/

南京事件FAQ
http://wiki.livedoor.jp/nankingfaq/d/FrontPage

南京事件の真実
http://www.nextftp.com/tarari/index.htm

Apes! Not Monkeys! はてな別館
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/

さて、真面目な研究は上記の諸氏にお任せするとして、私は水間氏の妄言に突っ込みたいと思います。

>■「南京虐殺」否定の調査・研究は、1980年代で90%以上終わっていたのですが、中国と反日サヨクの策略に載せられ停滞していた時期がありました。

水間氏の文章では、「何が」「何について」90%以上終わっていたのかさっぱり分かりません。南京事件のうちの90%以上がなかったと言いたいのか、南京で起きたことの90%以上が否定できたということなのか。

で、この水間氏の上げた3冊ですが(「南京の実相」については、世にもおかしな珍解釈であるというのは先日のブログでも書いた通りなので省きます)
『「南京事件」日本人48人の証言』も先日のブログで、

目撃したのに「なかった」と言う人たち
http://homepage3.nifty.com/hirorin/nankin02.htm

ここで紹介しましたので省きます。やはり南京で虐殺があったことを否定していません。

『「南京大虐殺」のまぼろし』についてはこちらが参考になるでしょう。

資料:「犠牲者数」をめぐる諸論
http://www.geocities.jp/yu77799/giseisha.html
以下引用します。

                                                          • -

●鈴木明氏

  「まぼろし派」の語源ともなった鈴木明氏の見解も、ここに紹介します。実際に氏の著作を読むと、氏は、必ずしも「南京虐殺は存在しない」という立場をとっていないことがわかります。
鈴木明氏 1973年

 そしていま、もし請われて、僕がどうしても「南京事件」について記述しなければならないとしたら、僕はおそらく、次の数行だけを書いて筆を止めるだろう。

「[南京事件] 昭和十二年十二月、日本軍が国民政府の首都南京を攻め落とした時に起きた。この時、中国側に、軍民合わせて数万人の犠牲者が出たと推定されるが、その伝えられ方が当初からあまりに政治的であったため、真実が埋もれ、今日に至るもまだ、事件の真相はだれにも知らされていない・・・」

(「「南京大虐殺」のまぼろし」P268) 

鈴木明氏 1999年

王氏は
「それでは、貴方は”南京大虐殺”はなかった、と思っているのか」
と、すぐに聞き返した。

これは、予期していたことだったので、一字一字ゆっくりとわかるように、こう答えた。

「”幻”という字が、中国では”虚”という字につながっていることは、僕も知っています。(中略)”まぼろし”という日本語は、日本の古語にある ”真秀ろば” (まほろば)という意味もあり、これは”すぐれた国土”という意味です。現在日本人が使っている ”まぼろし” には、 ”虚” ”実” ”秀” などのさまざまな漢字のほかに、つかもう、と思ってもつかむことの出来ない憧れのような意味もあり、この極めて日本的、また情緒的な題名を正確に中国語に訳すのは、多分不可能であると思います。

だから、いま王先生が質問した”あったか、なかったか?”という答えに、僕の本は何も答えてはいません」

(「新「南京大虐殺」のまぼろし」P30〜P31) 

                                                          • -

と、このように「南京で虐殺があった」ということを否定しているわけではありません。

『「南京事件」の総括』については著者が田中正明氏と言うだけで、南京事件関連については一気に胡散臭くなります。
私はこの本は読んでいないので内容には触れられませんが、田中正明氏は「資料」に改竄を加えたりしているので、全くもって信用できません。
それについてはここ。

田中正明氏と蒋介石
http://www.geocities.jp/yu77799/nankin/tanakashoukaiseki.html

松井石根大将「陣中日記」改竄の怪 より
http://www.geocities.jp/yu77799/matui.html

というわけで、水間氏の上げた3冊はどれも「否定本」として話になりません。


さて、水間氏は恐らく真面目に資料を読むことができないので、冗談のような「否定本」にしがみついてます。

彼はまあ、南京商売人なので無理もないです。
そして冗談のような「否定本」しか紹介できない。というか、しないのは読者に余計な知識をつけてもらいたくない、事実を知ってしまえば水間氏の本など二度と見向きもしなくなることが間違いない。
…ということが水間氏自身も十分にわかっているのではないでしょうか?

それでも、こういういトンデモ説は「昔の日本は良かった!明るかった!」という素朴な観念が、変な風にねじれた人には受けがいいようですが…まあ、嫌韓流とかもそうですが、嘘に嘘を重ねるとロクなことになりません。

一つ嘘をつくと、次々と嘘を重ねねばならなくなる。というのは、誰もが子どものころに学んでいると思いますが、水間氏も嘘に嘘を重ねた世界でしか生きられないようですね。

…しかし、もういい年をした方が幻想に浸らないと食っていけないというのは何とも…