超拡散《「『南京の実相』を国内外のメディア 図書館等に寄贈する会」を設立しました》【フリージャパンウオッチ】

「南京の実相」なんてトンデモ本を贈られてもさぞかし迷惑でしょうなぁ。

http://mizumajyoukou.blog57.fc2.com/blog-entry-591.html

 【引用ここから】
●超拡散《「『南京の実相』を国内外のメディア 図書館等に寄贈する会」を設立しました》

■2012年9月29日の日中国交正常化40周年を前に、故中川昭一先生の遺志を引き継ぎ日中間の歴史認識を正常化する目的で、「『南京の実相』を国内外のメディア 図書館等に寄贈する会」(代表;水間政憲)を設立しました。

●『南京の実相』(日新報道)とは、2007年6月19日、「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」が、憲政記念館に於いて、ロイターやAP通信社、朝日新聞など国内外の記者に発表した「南京問題の総括」をまとめ、同会が監修して2008年11月1日に発行した書籍です。

●「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」とは、故中川昭一先生が、1996年に「自虐的歴史認識の是正」を目的に設立した議員連盟です。

●『南京の実相』に掲載されている故中川昭一先生の推薦の言葉。

〈この度、「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」が、南京問題を総括して一冊の本として出版されることになりました。大変意義深いことである。御尽力された関係者一同に深甚の謝意を表します。

この総括は、一次資料を冷静沈着に検証されたことで、南京攻略戦当時の状況がよく理解できました。南京攻略戦の歴史認識問題は、戦後、日中国交正常化を前にした1971年に、朝日新聞の連載記事「中国の旅」から始まったと記憶しています。そして、日中友好と声高に報道されればされるほどに、「南京虐殺」から「南京大虐殺」へとエスカレートする状況だった。また、日本側の報道が過熱した1980年代になると、それまで掲載されてなかった中国の教科書にまで掲載されるようになりました。

これまでの経緯は、歴史認識問題と言うより、「政治宣伝」の意味合いを強く感じられます。

それは、中国へのODAの交渉が始まる前になると不思議に「南京問題」などの歴史認識問題がくり返し報道されて来たことによります。

「歴史議連」の総括で注目したのは、1938年2月、国際連盟理事会で顧維欽中国代表が「南京で二万人の虐殺と数千の女性への暴行」があったと演説しても、理事会が無視していたことです。

その議事録全文が、今回始めて翻訳され掲載されたことで、今後の南京歴史認識問題は、公文書などの一次資料を中心とした歴史研究に移行されることを望みます。>

上記は、故中川昭一氏の推薦文ですが、他に島村宜伸先生と平沼赳夫先生も推薦文を寄せらております。また監修者の挨拶文として、中山成彬会長(まえがき)、古屋圭司副会長(出版にあたって)、小島敏男幹事長(出版にあたって)、西川京子事務局長(出版にあたって)、戸井田とおる南京問題小委員長(あとがき)などの方々が、『南京の実相』出版の意義を述べられてます。

●『南京の実相』は、中山同会長、西川同事務局長、戸井田とおる同小委員長の決断により、2009年6月に米国上下両院議員全員へ寄贈されております。

『南京の実相』の内容に関しては、国内外の記者団に発表してから4年間、ロイターや朝日新聞など国内外のメディア並びに中国も沈黙しています。

それは、同書の監修に参加された「南京問題」の第一人者であられる阿羅健一氏が、同書に収録された国際連盟理事会議事録を評して、「この資料で南京問題は終了した」と断言されたことを物語っております。

●南京問題は、極東国際軍事裁判で米国と中国が合作した「日本罪悪史観」ですが、米国には前述した通り、両院議員全員に寄贈して楔を打ち込んでいますが、現在、中国は「ユネスコ世界遺産登録」をくり返し申請している状況です。

そこで、同書出版から3年の熟成期間も過ぎたことを祈念し、覚醒されていらっしゃる民間有志の皆様の総力を結集して、国内外のジャーナリスト・歴史研究者・政治家・メディア・図書館などへ、同書を寄贈することで「南京問題」を完全に終結させるため、御支援を仰ぐことに成りました。

●まず手始めに、野田首相が、本年12月中旬に中国を訪問することが決定しましたので、野田首相、藤村官房長官、玄葉外務大臣の他、ロイター、AP通信など外国メディアに集中的に寄贈することになりました。

●寄贈先は、中国との情報戦の貴重な情報になりますので、基本的には明らかにしませんが、世界48ヵ国から閲覧されていらっしゃる皆様方からの寄贈先に関する情報は、FAXか郵送で送って頂ければ幸いです。

●月々の寄贈数は、「外国関連寄贈数」と「国内関連寄贈数」を日新報道ホームページと水間条項にて、毎月5日に発表します。また、皆様方からの御支援に関する収支決算は、一年に一回10月末日に「日新報道ホームページ」と「水間条項」にて発表します。

●尚、上記の趣旨に賛同され御支援くだされる皆様方には、誠にお手数で御座いますが、下記の郵貯銀行番号まで宜しくお願い致します。

《ゆうちょ銀行【口座名】『南京の実相』を国内外のメディア図書館等に寄贈する会【店番】018【種目】普通預金【口座番号】8012181》
※連絡先住所;〒105ー0011
東京都港区芝公園6番23号;光輪会館5F;日新報道気付;『南京の実相』を国内外のメディア 図書館等に寄贈する会
※FAX;03-3431-9564

 【引用ここまで】

…いやはや、どこから突っ込んでいいものやら…
この話題を水間氏は何度も出してきますので、私も同じように過去書いた物を貼っておきます。

>阿羅健一氏は、『南京の実相』に収録した1938年の「国際連盟議事録」で、南京問題は終了したと断言された

だから、38年の国際連盟の第100回理事会においては南京の暴虐を含めた日本の侵略行為に制裁を行うか否かという話で、「南京事件がどうだった」ということを論じた場ではないのですが、相変わらずデマばかりですね。

詳しくはこちら。
http://www.geocities.jp/yu77799/

全部読むのが大変な方は(これくらいの知識があって、初めて南京事件を論じられると思いますが)「南京の実相」をわざわざ検証しているので、そこを。

http://www.geocities.jp/yu77799/nankin/jissou1.html
http://www.geocities.jp/yu77799/nankin/jissou2.html
http://www.geocities.jp/yu77799/nankin/jissou3.html

上記のサイトをご覧になればわかるように国際連盟の第100回理事会においては

『つまり顧維鈞は、別に「南京の暴虐」を訴える目的でこの演説を行なったわけではありません。顧維鈞は演説のごく一部で「南京の暴虐」に触れたに過ぎず、会議でも特段の争点にはなりませんでした。国際連盟が「認めなかった」ものは、日本に対する「制裁」であり、「南京の暴虐」ではありません。
この議事内容を「国際連盟は「2万人虐殺」すら認めなかった」と「翻訳」してしまうのは、読者をミスリードする「トリック」と言われても仕方がないでしょう。』

ということです。ちゃんと理事会の議事録全文もリンクされている
http://www.geocities.jp/yu77799/siryoushuu/nankin/gijiroku.html
ので「一次資料」をきっちり読んでいただきたいものですね。

こういうサイトを読んでなおかつ

南京大虐殺はなかったと理解できた

などと言えるのは曲解も甚だしいもので、つまり水間氏は会議録の内容を理解できていない。と断じざるを得ません。

(参考)http://www16.atwiki.jp/pipopipo555jp/pages/1851.html
http://d.hatena.ne.jp/dj19/20081029/p1

さて、「南京の実相」自体についてはともかくとして、私が気になるのは

>寄贈先は、中国との情報戦の貴重な情報になりますので、基本的には明らかにしませんが、世界48ヵ国から閲覧されていらっしゃる皆様方からの寄贈先に関する情報は、FAXか郵送で送って頂ければ幸いです。

いつも通り、まず「日本語としておかしい」(それなのに『日本が!日本が!』というのは非常に滑稽です)のですが、この文章の意味としては
①  寄贈先は基本的には明らかにしない(←これは間違いないと思います)
②A ただしfaxか郵送で問い合わせがあればお答えします。
なのか
②B 寄贈先をfaxか郵送で教えていただきたい。
なのか、でだいぶ意味が変わってくると思います。

②Aなら、まだ誠実さがあると思いますが②Bだったら、どれだけ寄付されても寄贈先は教えない。(つまり愛国詐欺のし放題)ということになってしまいます。

一応、

>月々の寄贈数は、「外国関連寄贈数」と「国内関連寄贈数」を日新報道ホームページと水間条項にて、毎月5日に発表します。また、皆様方からの御支援に関する収支決算は、一年に一回10月末日に「日新報道ホームページ」と「水間条項」にて発表します。

と書いてありますが、追跡調査できないんだったらこの発表も意味がありません。

(参考)愛国詐欺
http://blog.goo.ne.jp/ngc2497/e/fd1590076658fb003253c7b2fc8cd8ee

ちなみに、この「会」は「南京の実相」を出版している会社に置かれているのですが、これはいいんでしょうかねぇ?


また、南京事件に戻りますが、歴史問題を「終結した」などと言うことがなんという愚かなことであることか。事実が動かなくても「なぜそのようなことになるに至ったか」を考えるのが人間の知的好奇心というものだと思います。これは、こと歴史に限らず、なんでもそうだと思います。
(例えば1+1=2は事実としても、それは「なぜ2であるのか」と考えだす人がいるわけです)

水間氏のように思考停止してしまっている人にはわからないでしょうが、何事も「これが絶対である。この問題は終結している」などと言うことは、人間の知性に対しての冒涜であると思います。