●超拡散《あの国籍法騒動の一部始終を総括》【フリージャパンウオッチ】

水間氏が総括していないので、きっちり総括しておきましょうか。
いつもの水間氏のブログから。
http://mizumajyoukou.blog57.fc2.com/blog-entry-518.html

 【引用ここから】
●超拡散《あの国籍法騒動の一部始終を総括》

■日本中枢のメルトダウンは、すでに2008年11月から始まっていました。

それは、北は北海道から南は沖縄までの国民が、自発的な非組織行動で、国会を震撼させたあの出来事だった。

その予兆は、2,008年3月10日、憲政記念館で開催された、「所謂『偽装人権擁護法案』再提出に対する要請受付国民集会」に現れていました。

その時、全国から送られきた要請書(手紙・FAXなど)は、一週間で約八千通が事務局に届けられていたのです。

人権擁護法案」と耳障りのいいネーミングに隠された内容は、「平成の治安維持法」と言える人権弾圧法案だった。

現在、我が国が危機的状況になっていることは、誰もが実感していることでしょう。

その危機的状況は、マスメディアが報道している政治の混迷だけではありません。

真の危機的状況は、国会の混乱に乗じた間隙をぬって、「日本解体法案」が審議されているからです。

日本が日本である最小単位の「国籍」が、婚姻の前提条件なしに、誰にでも日本人が認知すれば国籍を与える法改正が2008年11月に改正されました。

ここに、2008年11月4日の閣議決定から、12月5日参議院で可決するまでの阻止行動の一部始終を、山田惠久国民新聞主幹のインタビュー記事を掲載します。
この『国民新聞』の中では、「国籍法改正案を検証する会」の会長に平沼赳夫先生が、急遽決定した経緯は明らかにしませんでしたが、実は西川京子先生の判断だったのです。

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■2008年12月25日号『国民新聞

山田) 今回の水間さんの八面六臂の活躍には、言葉で表現することができないくらい感謝したい。まず始めに「国籍法一部改正案」の経緯を説明してもらいたい。

水間) 今回、改悪した国籍法一部改正は今年(2,008年)6月4日、最高裁での違憲判決を受けてのものだった。昭和二十五年に制定された国籍法第三条第一項の「父母の婚姻及びその認知により摘出たる身分を取得した」を違憲と判断したのだ。

ところが、最高裁判所はとんでもない越権行為をした。日本国憲法第十条は、「国籍の要件は国会で定める」ことになっているにも関わらず、最高裁違憲判決と同時に、拡大解釈すると立法行為までしてしまった。違憲判決のあと「『父又は母が認知した』に改める」などと立法権を侵害したのだが。これで、国会議員は金縛り状態になって、何等疑問を抱かないまま閣議まで通してしまった。

山田) 国家主権に直接関わる重要法案との認識があれば、これはおかしいと気付く。そうでなければ国民の付託を受けて立法任務を負う国会議員にはその資格がないに等しい。水間さんが気付いたのはいつか。

水間) 懇意にしている衆議院議員秘書の方から、十一月五日に「国籍法の一部を改正する法律案のプリントがきたが必要なら取っておきます」と連絡があり、翌日議員会館に出向いて見せたもらった。

山田) それが今回の阻止行動のきっかけになった。

水間) そうです。見た瞬間、なんだこれ、日本が滅茶苦茶になってしまう、これは大変だ。そこへ西川京子代議士が戻って来たので説明すると、代議士も「民法七七二条どころじゃないわね」とすぐ理解した。

山田) 西川代議士も水間さんに指摘されるまで、まったく知らなかった。

水間) そうです。九月末に麻生首相になってから、与野党の代議士は選挙モード一色で、選挙区などの地方と永田町を行ったり来たり。
西川代議士も「こんな法案がどんな手続きで閣議決定されたのか誰も知らない」と激怒していた。


山田) その後の水間さんの行動が、我々が一番興味のあるところで、実体が明らかになるにつれて国会議員の無能無気力に唖然となった。
マスメディアが報道しない中、一方、ネット上で大問題になり、国会議員の事務所に全国から連日大量のFAXが届いて、大変な騒ぎになった。


水間) 十一月六日の午後八時過ぎ、いつもコメントを書き込ませて頂いている戸井田とおる衆議院議員のブログ「丸坊主日記」に『国籍法改正案阻止、緊急拡散』(注、ネットで検索して下さい)と題して、法案の危険性を呼びかけたのです。
婚姻に関係なく、日本人男性が認知すれば、生前生後を問わず二十歳までなら、誰でも日本国籍を与える。虚偽の罰則は一年以下の懲役または二十万円以下の罰金だけという。国民年金で生活している老人世帯は月六万五千円ぐらいで生活している時代に、日本国籍を取得した母子が生活保護と育児手当で生活することになると、約二十万円支給され住居も医療も優遇される。

山田) それに、DNA鑑定の義務がないので「偽装認知」が横行することになる。実はタレコミで捕まった偽装結婚の犯人の場合、調べると申請の書類は、完璧なのが偽装結婚の方だと笑えないような話もある。

水間) 犯罪組織が悪用すると少女売春とか、テロリストが日本国籍を得ることで国際的に活動できるようになる。
そうなると我が国は国際的に「性奴隷」とか「テロ国家」と批判されてしまう。
山田) さらにDNA鑑定は最低限必要だが、在留を目的にしたら、経済的に困窮している日本人を利用した「精子売買」が横行することだってある。

水間) これは検査で見抜けない。扶養能力のないものが認知できないわけでもないから、母子には生活保護費と育児手当など血税が使われることになる。
そうなると、地方自治体の負担は大変だ。

山田) 今まで、日中間の歴史認識問題を専門に調べ、研究してきたことで閃いたとか。

水間) まさにその通りで、偽装天国の中国が、この国籍法改正を悪用することは、火を見るより明らかで、武力行使することなく「人口侵入」を合法的に実行できる。

これは、日本のチベット化です。
中国にとってチベットは天然資源が狙い目だが、日本には最先端技術という資源があり、喉から手がでるほど中国政府は欲している。今や欣喜雀躍しているだろう。

山田) 平沼赳夫衆議院議員もFAXやメールを見るまで、どういうことか良く分からなかったと言っていたが、他の国会議員も殆ど同じようだった。閣議決定までの手続きはどうだったのか。

水間) 国籍法改悪阻止のために十一月六日にネット上に書き込み、国会議員にFAXとメールで要請することをお願いした。しかし、閣議決定に至るまでは一部国会議員の独断専行的な所謂「テロ行為」とも言えるやり方だった。しかし、その後は国会議員としての見識があれば誰でも気付いたはずです。

山田) この改悪を陰でリードしたのは公明党ではないか。最高裁違憲判決が出た翌日に、法務大臣に早期の改正を申し入れていた。

水間) それに呼応するかのように夏頃から早朝の民放テレビに創価大学のスポットCMが大量に流されていたことも不自然だった。

山田) これはパチンコメーカーがテレビCMを報道番組に集中して、北朝鮮系のパチンコ業者が多いことから、北朝鮮に対する批判を避けるよう言論操作していることと同じ手口だ。本来、国家主権に関わる重要法案は自民党の部会で喧々がくがくの論議になるというが。

水間) この法案が自民党の部会を通過したのは十月十七日。その日、米国でリーマン・ブラザーズの破綻から世界金融不安を巻き起こし、政府はその対応に追われ、自民党議員は選挙準備で地元に張り付いていた時だった。その法務部会に出席した議員は委員長以外数名しかいなかった。

山田) 日本国家解体に直結する重要法案が、数名の審議で通過してしまうシステムがまずおかしい。六月にアイヌ先住民族決議が衆参両院で全会一致で採択された。この決議の背景には、国連宣言の先住民族と認めることを前提にして、米国のインディアン、豪州のアボリジニに対して行われた民族虐殺と同列に日本人がアイヌに蛮行を奮ったとした。勿論、そんな事実はまったくないのだが。西村眞悟衆院議員は後日、唐突に本日採択すると告げられ、討論もされずあっという間に可決されてしまったと述懐している。こういった詐欺的な手法で議会を運営するケースはまだある。平成七年謝罪決議の際は、国会での重要な審議が少なくなった空白時に国会議員が選挙区に戻っていた頃を見計らって、土井たか子衆院議員長が国会開会のベルを押し、僅か六分で可決させた。
衆院議員五百二名の丁度半数の二百五十一名が出席して行われた。

小賢しいというより狡猾なやり方で、通常なら容易に通過しない難しい議案を通過させる。
騙される議員も情けないことだ。これらはすべて確信犯的な少数の左翼によって緻密に計画され、実行されている。
自民党など保守系議員は、あまり勉強していないし、油断しているからいつも後手に廻っているのが実情だ。
今回の場合もまったく同じだ。
民間側の方、水間さんが気がついたから原案通り成案できなかった。
不思議なのは、水間さんが一目見て重大な欠陥法と気付いたのに、閣議決定後、大量のFAXやメールが国会議員に届いていたのに、議員の間でその悪法に対する阻止行動がすぐに起きなかった。後日、「知りませんでした」では遅い。もう議員の脳ミソは腐っている。

水間) 今回の件で恐ろしいと感じたことは、立法府が全然機能していないことだ。
国会議員が独自に法律を作成する能力がないことも明らかになった。
とくに法務委員会所属の議員は司法試験を取った弁護士や検事出身の議員が多いが、「六法」のみで商売していた弊害が出ている。

山田) 国会議員が法律を作る能力がないとなると、何も仕事をしていないことと同義だ。年金問題とか税金の無駄遣いを糺すなど偉そうなことを言っているが、自らが歳費着服の税金泥棒だったということか。

水間) まさにその通りだ、偏差値教育の弊害だろう。一言で言えば想像力の欠如。

山田) 水間さんがネット上に問題点を指摘しなかったら、偽装認知問題の議論もなく国籍法改正案に附帯決議も付くことなく、原案通り可決されてしまっただろう。
これは、政治家だけでなく保守言論界にも責任がある。
水間さんがチャンネル桜に出演した番組が、ネットの動画サイトにアップされたことで、大々的に国籍法改悪が国民に認知され、国政を揺るがす大問題になった。その後のことは、我が国の政治史で始めてのことが次々と巻き起った。

水間) 実は、国籍法改正案だけでネット住民が激怒したわけでない。私が十一月十一日に自民党本部で政務調査会の「法務部会国籍問題に関するプロジェクトチーム第十五回会合」を傍聴したことの内容を、ネットに配信したことで火がついた。

山田) 問題なのは、「国籍法改正案」に次いで「重国籍法改正案」もこの臨時国会で一気に通す予定だった。十一月十一日に自民党河野太郎国籍問題プロジェクトチーム座長が、「座長私案」として議題にした文書の内容は、驚愕の一語につきる。

水間) 「重国籍を認める国の国籍を持つ者は、要件を満たせば日本国籍を取得することができる。この場合、元の国籍を失わない。ただし、日本が承認している国に限り、日本国籍の取得に関しては、毎年の国別の割当数を設ける」とか「皇族、国会議員、大臣、外交官、自衛隊の士官、判事は日本以外の国籍を保持することはできない」となっている。河野座長が読み上げるのを聞いていて怒りで体が震えた。
発言できる立場でなかったが「冗談じゃない、日本を解体する気か」と、罵声を浴びせるところだった。例えば、韓国籍のまま警察庁長官公安調査庁長官、海上保安庁長官、都道府県知事、市町村長、中央省庁の事務次官に就任できる。自衛隊の実戦部隊の「下士官」をも認めてしまう。

次回に続く

※ジャーナリスト水間政憲;ネットだけ転載フリー《http://mizumajyoukou.blog57.fc2.com/

●Ⅱ超拡散《国籍法騒動の一部始終を総括》

■水間)中国も重国籍の審議を始めたとの情報もあり、中国籍警察庁長官など笑い話でなく、現実に起こりえるのだ。今でも怒りが治まらない。

山田) そんな法案が通ったら日本は消えてしまう。部会に出席していた議員の反応はどうだったのか。

水間) 二十人位の議員が出席していたが、誰も問題にするような雰囲気でなかった。「国籍法改正案反対」のFAXとメールが大量に届いていたせいで出席者は多くいたようだ。
普段は殆ど法務部会に出席する議員はいないらしい。田母神航空幕僚長問題の防衛部会も同じ自民党本部の7階で開かれていたこともあって、保守系議員の殆どが、そちらに出席いたようだ。
今回の「国籍法改正問題」は十五回目だったが、以前、「人権擁護法案」の部会と同時開催をして意図的に保守派の議員が出席できないように、していたこともあったようだ。

山田) 発言した議員は全くいなかったのか。

水間) 河野座長私案の最後に、「日本国籍を持たない母親の子供を認知する場合、DNA鑑定を必要とする」とあったので、それに付いての質問はあった。これは、「国民に国籍法改悪」がバレてしまったので、河野太郎座長は一種のアリバイとして工作したのだろう。手続上、自民党を通って閣議決定した問題だからだ。その日の議題とまったく関係ない、場違いな一文だったからだ。それに対して山谷えり子参院議員は、「DNA鑑定は、信頼を重んじる日本の文化に馴染まない」と、法務省秋山実民事局課長の解説に同調したような発言をしていた。重国籍については、馬渡龍治衆院議員以外にその危険性に気付いた議員はいなかった。

山田) 配布された資料を見ればすぐ気付くはずなのに、それが分からない国会議員は、馬鹿ばっかり揃っている。(注・第1章の資料参照)

水間) 十一月十一日以降の国会議員の行動によっては、次の衆院選挙で落選させる必要がある。

山田) それでは、国会議員の全員を落とさなければならない。当選してもらいたい議員は十名にも満たない。

水間) 昼夜を問わず、携帯電話からネットに発信していたが、国家の根幹に関わる重要法案について、マスメディアは無視。渡辺善美衆院議員らはテレビに出演しても一切語ろうとしない。GHQ占領下以上の言論統制が実施されているようだ。

山田) FAXが津波のように国会議員事務所を襲ったようだが、FAX要請をいつも戦術として駆使している日教組系などの議員も驚いたようだ。ネットが政治が動かした始めての出来事だった。

水間) 十一月十四日に衆議院を通過するとの情報が流れていたので、FAXは十一日以降加速した。どういう訳か、河野太郎委員長、牧原ひでき副委員長と出ている資料が流出したため、ネットで牧原議員も同類と見做し、批判されていたので、改めてチャネル桜に登場してもらった。私がインタビューを務めたが、それが「国籍法」とは全く関係のない不動産関連団体の委員会の資料だったことが判明した。牧原議員は「事務所に国籍法についてのFAXやメールが沢山きていて、どれも非常に真面目なものばかり」と驚いていたが、なぜ送られてくるのか、その時点では把握していなかった。そこで閣議決定した「国籍法の一部改正する法律案」を見せると、「これはまずい。法律として緩い、甘い」と一瞬で判断した。牧原議員は東大法学部在学中に司法試験に受かり、ジョージタウン大学ロースクールを卒業して、ニューヨーク州弁護士で、国益を護るため通産官吏として二年間勤めたが、平官吏では国益を護れないと思い。
前回の衆院選挙に公募で自民党から出馬した。
DNA鑑定に関しても、「絶対に必要だ」と明快に答えている。
そこで牧原議員は、法務委員会に所属している稲田朋美衆院議員に電話した。稲田議員は問題点を把握できてない様子で牧原議員が稲田議員の問いに「法律が緩い、DNA鑑定も必要」とか「もう時間がないので、三十人位の署名を集めて理事に要請して、継続審議に持ち込んで廃案にするしかない」と伝えていた。

山田) 稲田議員が自発的に署名活動をしたように報道されていたが、実際には牧原議員の提案だったのか。今回、我々が期待していた国会議員の動きが鈍かった。

水間) 皆騙されていたということだ。保守人脈に支持され、国会議員を務めていて、国家主権に直結する国籍法改悪に無頓着な姿勢は決して許されることではない。まして、稲田議員は衆院法務委員会の委員だから、知らなかったで済まされない。十一月十一日の法務部会にも出席していなかった。

山田) 稲田議員は十一月二十七日付の産経新聞「正論」欄に「国籍法は重要」と寄稿しいていた。それも衆院で可決されてから十日目だった。
1ヶ月遅い。国会議員にとって、建設、通商とか農水などの利権が絡む部会には、積極的に出席している。以前から言われていたが、利権のない法務部会は人気がない。

水間) 国籍法改正案について、チャネル桜に出演したのが十一月十四日だが、その夜に動画サイトにアップされた一本だけで、二日間に三万数千アクセスがあったそうだ。チャネル桜が開局以来のトータルでの最高アクセスを僅か二日で超えたという。いかに保守層の関心が高いかがこれでわかる。(注・2009年4月時点で50万アクセスを越えていたが、現在見ることが出来ない)

山田) 「国籍法改正案」緊急対策会合及び記者会見が十一月十七日午後四時に開催された。

水間) 実は、今回の危機的状況に立ち上がった国会議員は、麻生首相の側近グループに所属している戸井田とおる馬渡龍治衆院議員など、日頃、私が親しくしている国会議員だった。

そこで私が十一月十四日に文書を作成したが、西川京子議員の判断で代表幹事を平沼赳夫衆院議員にお願いすることになった。
平沼議員が代表幹事就任を了承してくれてからは、次々と幹事がきまった。「国籍法改正案を検証する会」は、発起人代表が平沼赳夫、幹事に稲葉大和古屋圭司西川京子戸井田とおる馬渡龍治赤池誠章牧原ひでき西田昌司が就任した。

山田) その会合はどうだったのか。

水間) 第一議員会館の会場に向かう前、城内実衆院議員が若者をつれて、要請書の仲介にきていた。城内氏は「これが通ったら人権擁護法案外国人参政権も必要ない」と、国籍法改正案の危険性を指摘していた。
会場には、産経新聞の阿比留記者など顔見知りの記者も着席していた。


山田) 赤池誠章議員が国籍法改正案の経過説明をして、平沼赳夫代表が「永田町に国会議員が殆どいない時に、国の根幹に関わる重要法案を通すなどとんでもないことだ。現職の閣僚から止めて下さいと電話がきたが、流れ作業で通してしまった」と、怒りを露わにしていた。

次に牧原ひでき議員が「出生した土地の生地主義を採用している国は、米国やブラジルなど僅かで、後は日本と同じように血統主義を採用している。我が国の国籍法は時代遅れなどと言われているが、それは間違いで先進国スイスの国籍法は、いま我が国で改正しようとしている『国籍法』と殆ど同じ。DNA鑑定は、EU十一カ国は移民親族の入国審査で実施しており、今回の緩い国籍法改正案にDNA鑑定を導入することは問題ない…」と、理路整然と解説した。
中川義雄参院議員は「届いたメールを読むと、皆真面目に国籍法のことを心配しているのがよくわかる。みな自民党を支持してくれている人達だ。この声を無視したら自民党は大変なことになってしまう。なんとか衆院で止められないのか」と、インターネット上のうねりを的確に把握していた。

水間) 元武蔵野市土屋正忠衆院議員は「ここまできたら、実力行使してでも止められないのか」、稲葉大和衆院議員は「息子からネット情報を教えられ、確かめたらとんでもないことになっていた。こんな改正案を通したら絶対駄目だ」、西田昌司参院議員は「衆院を通されたら参院で修正協議などできるわけがない」、木挽司衆院議員は「問題がありすぎる、こんな手続きのおかしい法案を通したら国会議員として恥ずかしい」。稲田朋美衆院議員は、少し遅れて入ってきて「民法との整合性からDNA鑑定は慎重でなくてはならない」とDNA鑑定に反対していた。
永岡佳子衆院議員は「DNA鑑定がどうしていけないの…」と指摘した。その隣りの西本勝子衆院議員も不安な面持ちをしていた。戸井田とおる衆院議員は「国内で日本人の両親から生まれた子供にDNA鑑定なんか勿論必要ない。独身外国人女性が産んだ子供の父親が、日本人かどうかを調べるのがどうして差別になるのか」と、顔を紅潮させていた。

山田) 六法全書を見ても分かる通り、憲法の次に国籍法が記載されていることで、いかに重要な法律かが分かる。民法が適用されない外国女性の子供のDNA鑑定に民法の整合性を求めることに合理性はないと思う。

水間) 国会の各委員会の中で、法務委員会は検事や弁護士出身者が多く特権階級意識が強く、勘違いが甚だしいところが見受けられる。今回、「偽装認知」問題を増長する欠陥を見抜いて立ち上がった議員は、赤池議員以外、全員が法務委員会に所属していない。法務省もおかしいが、法務委員もおかしい。

山田) 会合で決議があったのかどうか。

水間) 平沼代表が「政務調査会、総務会も通っているのか」と聞くと、赤池議員が「通っています」、平沼代表が「法務委員会の理事は誰がやっているんだ」、赤池議員「筆頭理事は塩崎恭久議員、副理事は棚橋泰文議員…です」と説明すると、平沼代表は「それで終わっているじゃないか」と、仕組まれたことを察知したような発言をしていた。
それでも翌日、理事に慎重審議を求めることを確認して終了した。
出席した議員は十四名、代理出席二十四だった。

山田) 十一月十八日の衆院本会議は、全会一致とされたが、反対の意思表示をした議員がいた。十八日午前中の衆院法務委員会は、赤池議員一人が反対の姿勢を示すために席を立って退出しただけ で、残った議員が起立採決して、満場一致で可決した。(注・因みに稲田朋美議員は賛成した。)

水間) 午後の本会議は、全会一致になっていたにも関わらず、反対の意思表示で、採決に加わらなかった議員がいた。入場しなかった議員と採決を前にして退出した議員は、西川京子戸井田とおる古川禎久馬渡龍治牧原ひでき赤池誠章飯島夕雁松本洋平平将明、林潤、木挽司のサムライ十一名だった。歴史に残る悪法の採決は、全会一致となったことで、着席のまま議長が「異議ありませか」と発し、「異議なし」で採決された。平沼代表は「異議あり」と叫んでも可決した。

山田) 全会一致制の場合、法案に反対の意思表示をするには、本会議場内にいたら出来なかった。それで退出していた。

水間) 牧原議員は採決のとき、最前列の河野洋平議長の真正面の席を立って出たという。
牧原議員は、国会議員の中で唯一「議員バッチ」と「日の丸のバッチ」を付けている国際派議員だ。

山田) 民主党は各種法案を巡って参院の審議をストップするなど政局絡みで抵抗しているのに、この悪法を全会一致で賛成した。

水間) そもそも、「国籍法一部改正案」が国会に提出されたのは、昭和五十四年二月に社会党土井たか子が共同提出したのが最初だった。父系血統主義を女系も平等にするとの改正案だったが、その時は否決されたが昭和五十九年に実現された。
国会で国籍法を取り上げたのも土井たか子が初めてだった。
いま考えると、女系天皇推進の芽は、国籍法一部改正にあったのだ。
参院民主党法務委員会筆頭理事は、元社会党千葉景子議員、衆院自民党筆頭理事は、元中核派塩崎恭久議員と役者が揃っていた。

山田) 附帯決議が付いたがどうなるか。今後、再改正へもって行けるかどうか。

水間) 附帯決議は衆院民主党が慌てて提出したものだが、「重国籍を容認する」となっていたが、FAX爆弾の威力か土壇場で「重国籍を検討する」に修正された。

次回に続く。

※ジャーナリスト水間政憲;ネットだけ転載フリー《http://mizumajyoukou.blog57.fc2.com/

●Ⅲ超拡散《国籍法騒動の一部始終を総括》

■山田)一歩前進した。

水間)その他「科学的な確認方法を導入することの検討」など、明らかにFAXでの要請の成果だった。問題なのは「できる限り実施する」とか「できる限り求める」など曖昧な表現が多すぎることだ。

山田) 父親とその子供が一緒に撮っている写真一枚でもあれば、認めるとなっている。それも「できる限り求める」では、明らかに抜け穴だらけの改正法、いや改悪国籍法だ。

水間) 全くのザル法。中国人なんか、変造偽造は‘朝メシ前’だ。これでは、簡単ですからどんどん日本国籍を取ってくださいと言っていることと同じだ。
重国籍は絶対阻止しなくてはだめだ。
極少数者のために、「日本解体法案」など審議する必要もない。
現行法の二十二歳までの国籍選択を徹底することが大事だ。保守系議員はなにやっているのかと言ってやりたい。

山田) 国籍法改悪阻止に向けてできることがあれば、提案してもらいたい。

水間) それならある。麻生首相に宛て、請願法に基づく「請願書」を送ってもらいたい。現在、千通以上官邸に行っている。
一、『国籍法再改正要請書』「婚姻を国籍取得の前提条件とすることを基本とする。特例措置として父または母の認知によっても国籍取得を認めるが、日本人男性が外国籍の子供を認知する時はDNA鑑定を必須とする」などの偽装認知防止策を担保することの再改正を要請して戴きたい。

そして地方議会にお願いしたいのは、「認知書類」の提出を必要としてないが、「偽装認知防止策」がない状態では、「認知申請書」を受理できないと決議してもらいたい。
その根拠は「最高裁判決に反対した判事五名が国籍法に関して『最高裁違憲立法した』と批判したことを利用して、立法権のない裁判所が作成した『国籍法一部改正案』は国民の同意を得られない。それによって派生する生活保護費、育児手当などの負担を市民に押し付けることなどできない」と地方からも声を挙げて戴きたい。

山田) 北海道議会に続き、十二月二十二日小樽市議会も、全会派一致で「改正国籍法による偽装認知の防止を要請する意見書」を可決した。
今後は、重国籍を絶対に阻止することが必要ですね。今日は有難うございました。

国民新聞』の記事はここまで。

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■これら一連の問題は、産経新聞以外報道しなかった。朝日新聞は、国籍法案が2,008年12月5日に可決したその日に、「国籍法揺れた改正案」の見出しで、アリバイ的記事を掲載している。

記事に間違いもあるが、混乱状態の中での採決までを記事にしている。

記事の中に〈「委員長、しっかりしてください」。4日の参院法務委員会。(略)自民党の委員が発言しようとすると、「円満決着」を図る民主党の委員らが、公明党沢雄二委員長に採択を促した。この自民党委員は発言をあきらめ、沢氏は「ご意見もないようですから」と淡々と議事を進めた。〉とあるが。

その「円満決着」の実体は、円満と言える状況ではなかったのです。

その参院法務委員会を再現すると。

澤雄二(法務委員長)「別にご意見も無いようですから…」-丸山和也議員(自民党)「丸山ですが…」-千葉景子議員(民主党)「ちょっと…」-丸山和也「法の趣旨ですが…」-千葉景子「座れ…」-ヤジ「理事会で決まってるんでしょ」-ヤジ「なにしてるんだ自民党は…」-千葉景子「座れ…」-澤雄二「速記とめてください」-丸山和也「周知徹底されるような付帯決議のですね…」-ヤジ「自民党どうするんですか、国対委員長…」-千葉景子「もう帰れ…」-「理事会で決まってるでしょ、国対委員長」-澤雄二「申し訳ございません…」-ヤジ「しっかりしてくださいよ委員長」-ヤジ「速記」-澤雄二委員長「別にご意見ないようですから…」と採決した。

これが朝日新聞紙上で「円満決着」と報道した実体です。

民主主義を形骸化してきた、国対政治の弊害が如実に出ています。

弁護士でもある新人議員の丸山和也自民党参院議員は、ドロドロした国対政治に染まってないからだろが、疑問を述べようとしたところ、千葉景子民主党参院議員に「座れ…帰れ」と、暴言を浴びせられていたのです。

民主主義国家の立法過程が、一部の革命戦士とも思える確信犯的国会議員によって、国民に知らされることなく、国家の根幹に関わる重要法案が国対政治によって、次々に改悪されているのです。

国家観なき国会議員によって、数十年先に問題が大きくなってからでは手遅れなのです。

日本はいま、内部からドンドンおかしくなっているのが、分かって頂けたでしょうか。

国籍法でカラダを張って、阻止行動を取った議員は、20人足らずしかいなかったのです。

インターネット上で火が付くまで、国会議員が知らない重要法案があることじたい驚くべきことでしょう。

実際、2,009年1月1日に施行されてから国籍の不正取得が摘発された。
この事件で警視庁は、父子の血縁関係に初めてDNA鑑定を実施して、偽装認知を特定している。

インターネット上で危惧していたのは、「親子関係の判定」にDNA鑑定を採用することだったので、いみじくも、この事件によってDNA鑑定の必要性が実証されたのです。

この事件は、全国紙がそれぞれ報道したが、各紙を見ると、国籍法に関するスタンスが一目瞭然となっている。

それは、DNA鑑定の有効性に対しての記述です。

産経新聞と読売新聞は、DNA鑑定が犯罪を最終的に特定したとする報道だった。しかし、朝日新聞毎日新聞は、DNA鑑定に関する有効性を無視。その記事の中に「DNA鑑定」の文言は見当たらない。

そこで、読売新聞と朝日新聞の報道を比較して、「DNA鑑定」の必要性を確認していただきたい。

読売新聞『「日本人の子」偽装認知DNA鑑定で判明』(2,009月2月13日夕刊)〈外国人女性が妊娠した子供を日本人の父親が認知すれば日本国籍を取得できる「胎児認知制度」を悪用し、中国人男女の間にできた子供を不正に認知させたとして、警視庁は13日、いずれも中国籍で、東京都豊島区池袋、無職沈楠(28)と無職王宗(29)、ブローカーの足立区西新井本町、郭清清(34)の3容疑者を有印私文書偽造・同行使などの疑いで逮捕したと発表した。同庁は、父子の血縁関係の真偽確認に初めてDNA鑑定を活用、日本人の子供ではなかったことを特定した。(略)沈容疑者が男性の紹介料80万円を郭容疑者に支払っていたこともわかったという。沈、王の両容疑者は(略)「子供が日本国籍を取得すれば、日本で長く暮らせると思った」と供述しているという。昨年12月の国籍法改正までは、外国人女性が妊娠した胎児だけは、日本人男性の認知で日本国籍を取得できたが、改正後は、出生後に父親が認知した場合も国籍取得が可能になった。〉と、「DNA鑑定」を重要視している。

朝日新聞『中国の男女偽認知届 日本人の子装う』(2,009年2月13日夕刊)〈日本人男性が子を認知したとする虚偽の認知届を実際の中国人父母らが提出したなどとして、警視庁は、(略)3人を電磁的公正証書原本不実記録・同供用などの疑いで逮捕した(略)実際には沈容疑者と王容疑者の間にできた女児を、川崎市内の日本人男性(56)と王容疑者との間の子だと偽り、女児が生まれる前の昨年1月22日、男性の署名などを偽造した胎児認知届を東京都東久留米市役所に提出し、女児の誕生後の同年2月8日、出生届を同市役所に提出した疑いがある。中国人父母と日本人男性の間に面識はなかったという。(以下略)となっており、「DNA鑑定」の記述はないのです。

NHK夜9時のニュースに、ビデオ出演していた中国人ブローカーは「偽装認知は偽装結婚より簡単…」と証言し、今後偽装認知が横行することをほのめかしていた。


偽装問題は、中国産輸入「うなぎ」が大々的に報道されたが、「うなぎ」の産地偽装に関しては、「DNA鑑定」で特定しています。

法務省は、「DNA鑑定」を取り入れない理由の一つに、「DNA鑑定の検査料金が高い」ことを上げているが、説得力が全くないのです。

法務省の説明だと、日本人としての国籍は「うなぎ」以下の扱い方になっているのです。

★実際、現在の政治状況は上記の延長上にあり、一読された方々は驚いたことでしょうが、これが国会議員の実態なのです。

この現状を国家の危機と捉えていらっしゃった、中山成彬先生や西川京子先生を我々は失うことができないのです。

★今回のⅠ〜Ⅲの記事を、保守系全サイトに資料として、転載して戴きたいと切に願っております。

※ジャーナリスト水間政憲;ネットだけ転載フリー《http://mizumajyoukou.blog57.fc2.com/

 【引用ここまで】


…さて、どこから突っ込みを入れましょうか。このから騒ぎぶりについて(笑)

とはいえ逐条突っ込んでいたらきりがないので、ここではまとめサイトのご紹介に。
http://www7.atwiki.jp/epolitics/pages/12.html

ここを見れば「国籍が簡単に取れる」とかそういうことが、なぜデマであるかが良く分かります。

そして、現実問題として
http://www.moj.go.jp/MINJI/MINJI41/minji174.html
2年半たって、国籍取得者は2800名程度です。
「大量の人が国籍取得」というのは大嘘でした。

…という結果が出ているにもかかわらず、「これは自分の功績である!」と言わんばかりに嬉々として自分の不勉強をさらしてしまうあたり、恥ずかしいですねえ水間氏。

毎度思うのですが、水間氏はどうでもいいレベルのことを「危機だ!」と言いたてて、その後は検証しないので言いっぱなしのことばかりです。

まあ、そんな真面目なことをできるのなら、こんな妄言を書かないのでしょうが(笑)